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コラム
2017 Vol. 7 PDF 版


直近の中国共産党大会で、習近平は「核心」とやらの地歩を固め、建国100年の2040年までに、経済、軍事、文化のあらゆる面で世界の頂に立つ「社会主義現代化強国」を築くと云いました。
目標達成までは20余年、これまでのペースで行けば達成可能でしょう。今後の政策とその実行に際しては、海運への影響必至ですので、今後とも中国の動向は注視しなければなりません。

日本の衆議院選挙は終わりました。小池さんには「奢り」があったのでしょうか?
完負でした。選挙後、与党には謙虚な発言が目立ちますが「奢り」も見え隠れします。因果関係をうまく解説出来ませんが、政治は安定した方が昨今の海運市況にとってベターと感じます。安倍さんは多くの国を飛び回って、共存共栄を訴えて来ました。地政学的外交には更に努力を傾注していただきたいものです。皆と仲良くすれば、必ず物流増加に寄与します。

北朝鮮は国連の決議後、やや静かになった感がします。「奢り」の権化にもボディーブローが効いているのでしょうか? ボディーブローが効くと次はストレート一発でノックダウンするものです。海運市況に大きな影響はありませんが、ミサイルが飛び交うのは良くありません。

トランプさんのアジア歴訪も終わりました。従来の主張に変わりはありませんが、各国の首脳とは礼儀正しく対応しておられたようです。トランプさんはしたたかな商売人で、習近平さんはしたたかな政治家という印象を受けました。何はともあれ、大国であるアメリカと中国に大きな摩擦無く仲良くして貰うことは海運業にとってもプラスになるのです。

それにしても昨今、日本の大手メーカーの相次ぐ不祥事が気がかりです。全て内部告発から発覚したのでしょうが、日本製品の信頼を覆すことは良くありません。金をかけてでも短時間で修復して欲しいものです。中国建造の船にケチをつけるのは暫し控えます。皆さんが保有される船のクランクシャフトは大丈夫でしょうか? 皆さんの自家用車は大丈夫でしょうか? これら大手メーカーは原料、製品とも海運と直結しているので気懸りなのです。

世界はやや流動的ではありますが、海運市況は改善の途上にあると観ます。
急激な落ち込みは無いまま年を越すものと想われます。

 

野田 著


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